聖哲のコラム 5

嫁ぎ行く娘へ

先賢の珠玉の言葉をお借りし、娘への餞(はなむけ)としたい。


 聖人孔子は、子の鯉に「詩経を学んだか」と尋ねている(季氏第16)。「詩経」に書かれた民の生活や想いを知り情操豊かな青年になって欲しいとの考えからだろう。
 その詩経の國風に結婚を題材とした著名な漢詩がある嫁ぎ往く娘を桃に例え祝う内容だ。

 枝、葉もさることながら一番立派なのは色も美しくふくよかな桃の実である。

 この豊かな実は次には新たな実を結ぶことに繋のだ。

 結婚を機に自分の先祖、次の子供たち子孫への思いを馳せる桃夭(とうよう)の詩を贈りたい。

 「桃之夭夭 灼灼其華 之子于歸 宜其室家 桃之夭夭 有?其實 之子于歸 宜其室家 桃之夭夭 其葉蓁蓁 之子于歸 宜其室人」