聖哲のコラム 4

大変だ 飼い犬が脱走した
 夜おそく愛知県の瀬戸から岐阜の家にもどったら、出かけるときに玄関先で繋いでいた犬がいなくなっていた
 いつもの散歩コースを探しても見つからなかった
 平成7年から飼っているオスの柴犬だ
 テレビコマーシャルに出てくるお父さん犬に少し似ている
 白い小型の日本犬
 田舎での生活は、犬を飼う事がが重要とおもう
 防犯の番犬である
 見知らない人が家の前を通っただけでワンワンと必死に吼える
 もっとも、ほえられた人は不愉快になることも十分わかるので、すぐ玄関に顔をだすようにしているが 
 よくしたもので、子供らには尾っぽをふってクーンと甘えた声をだす
 お菓子、パンの屑をもらったら大喜びしている
 犬を買収するには、簡単で何よりも餌を与えることだ
 それも、ハム・ソーセイジなど肉系がよい
 で、買主としても犬が見知らない人に餌で懐かせない方法を取ることになる
 金持ちの家を狙う窃盗団がとる手段は巧妙である
 豪宅に泥棒に入られた
 いつもなら鳴く番犬がまったく吼えなかった
 第三者、警察では内部を疑うだろうね
 用意周到に、猛犬を美味しい餌で手なずけておいたのだ

 閑話を一つ
 ところで、中国5000年の有史のなかで、賄賂を取り締まった政治家はほとんどいない 略奪、賄賂、女で国が興亡した
 そんななかで「千里眼」と呼ばれた漢の時代に政治家がいた
 官吏が地方に出かけても住民からの貢物をとらず、自分で持ってきた弁当を食べるだけだ
 千里先の役人の行動まで見るというで、その治世者は「千里眼」と呼ばれた
 現在でいうところの超能力者ではない
 彼の千里眼の背景には、多数民の声を聞いたことにある
 官吏の評判を、満遍なく公平に集めることができた技である

 さて、飼い犬を窃盗団の手なずけから守る方法だ
 わざと、犬の好物に唐辛子をいれ、頼んでおいた知人から与えるのだ
 で、ワンちゃんは死ぬような思いをする次第となる
 これを、2,3回でも繰り返したら、もう絶対に見知らない人から餌はもらわなくなる
 学習効果を狙っての訓練だ
 
 このあたりは、長良川に注ぎ込む小川が多く存在する
 糸貫川、天王川と結構大きい
 また、自動車にも気がかりだった
 まんじりともせず、夜明けをまち午前4時半から捜索再開した
 昨晩の暗闇では、徒歩だった
 ところで私は、この春先からベルトに熊よけ鈴をキーホルダーにつけ歩いている
 この春のゴールデンウイークに伊吹山で記念にかったもの
 「カラカラ コロコロ」の音色である
 音を出しては不都合なときは、鈴を上向きにし止めている
 いつも鈴の音をさせ帰宅するから、犬はすぐ反応するのだ
 昨晩は、コロコロさせても逃げた犬の気配はどこからもなかった
 早朝から、スクーターで捜査範囲を広めていった
 近所からぐるぐると円を巻きながらの必死の捜索だ
 県道にでたら、パトカーがとまり、おまわりさん2名が大きな側溝を見ている
 現場は、深さ2メートル、川幅4メートルほどの小川である
 川底に、飼い犬は泥だらけでうずくまっていた
 大人が落ちても自力で這い上がるのはまず無理な場所といえる
 近所の住民が、犬の鳴き声で通報してくれたのだ
 ご親切に感謝、感謝
 梯子、長靴すがたの警官も駆けつけてくれ、無事に救出していただいた
 早速、家につれかえり、風呂で犬の体を洗った
 あちこち皮がむけた跡があるが、命に別状なさそう
 関係者にお礼をいいたい
 逃げた原因は、犬をつないでいたロープが切れていた
 今日は、丈夫な紐を買いにいく